従業員が仕事中に起こした交通事故の賠償金などの経理処理は??

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従業員が仕事中に起こした交通事故の賠償金などの経理処理は??

従業員が仕事中に起こした交通事故の賠償金などの経理処理は??

 

できることなら起こってほしくないけれど、偶然にも会社の従業員が、仕事中に交通事故を起こしてしまった。

 

不幸にも交通事故が起きると、下記のような支払が発生します。

 

≪交通事故に伴って発生するもの≫

・交通反則金

・弁護士費用

・治療費

・入院費

・修理代

・慰謝料

・損賠賠償金

 

この場合、上記のものを法人の経費として支出していいのでしょうか??

 

交通事故に伴って発生するものの取扱いは、大きく分けて2つに分かれます。

 

先ほど、箇条書きにした支払は、大きく2つに分かれます。

 

①交通反則金

②交通反則金以外

 

①の交通反則金は、法人の経費として認められません。

 

交通反則金については、法人の経費として認めてしまうと、制裁金(ペナルティー)としての意味が無くなってしまうため、従業員の反則金を法人が支出した場合は、法人税の経費からは除外されます。

 

また、法人が負担した交通反則金については、本来、制裁金として従業員本人が負担すべきもののため、従業員は給与課税の対象となります。

 

では、②の交通反則以外の場合はどうなるのか??

 

交通事故に伴って発生する支払いのうち、交通反則金以外の取扱いについて。

 

弁護士費用や治療費、慰謝料や損害賠償金については、法人税にその取扱いが規定されています。

 

以下の取扱いに準じて判断を行っていきます。

 

法人税法基本通達9-7-16(法人が支出した役員等の損賠賠償金)

法人の役員又は使用人がした行為等によって他人に与えた損害につき、法人がその損害賠償金を支出した場合には、次による。

(1)その損害賠償金の対象となった行為等が、法人の業務の遂行に関連するものであり、かつ、故意又は重過失に基づかないものである場合には、その支出した損害賠償金の額は、給与以外の損金の額に算入する。

(2)その損害賠償金の対象となった行為等が、法人の業務の遂行に関連するものであるが、故意又は重過失に基づくものである場合又は法人の業務の遂行に関連しないものである場合には、その支出した損害賠償金に相当する金額は、当該役員又は使用人に対する債権とする。

 

要約すると、次の2つの事項を満たしているのであれば、法人の経費としていいと記載されています。

 

①法人の業務の遂行に関連するもの

 → 法人の業務中の交通事故であること

 

②故意又は重過失に基づかないもの

 → 役員又は従業員の交通事故の原因が、軽過失であること

 

つまり、会社の職務時間中に、普通に運転を行っていて、偶然起きた交通事故に関しては、その事故に関連して発生する支出は、法人の経費として処理することが可能です。

 

法人の経費として認められない故意又は重過失とは??

 

故意又は重過失の具体的な内容については、法人税基本通達には規定されていません。

 

ですが、所得税の取扱いについて、重大な過失の例示が提示されていますので、それを参考にすることができます。

 

所得税の取扱いについては、国税庁のホームページに載っています。

 

国税庁のタックスアンサー・所得税・交通事故と損害賠償金

「事業主・使用人が加害者として損害賠償金を支払ったとき」

 

こちらの取扱いによると、重過失(重大な過失)とは、無免許運転、高速度運転、酒気帯び運転、信号無視などと例示されています。

 

明らかに従業員個人の責任であると思われる重過失により発生した交通事故については、従業員本人にその責任が帰属するため、法人の経費としては処理できないという取扱いになっているのだと思われます。

 

法人の経費として認められない慰謝料などを、法人で支出した場合はどうなるの??

 

従業員が交通事故を起こし、従業員の故意又は重過失により発生した慰謝料などを法人が支出した場合は、法人の経費として認められません。

 

そのため、法人が支出した金額は、事故を起こした従業員への貸付金として処理されます。

 

事故を起こした従業員は、後日、会社が負担した分を返金していく必要があります。

 

ですが、この取扱いは、あくまでも事故を起こした従業員に重過失がある場合です。

 

重過失は、酒気帯び運転などの悪質なものに限られています。

 

従業員としても、そのような重過失による交通事故を起こすと刑事処分の対象になります。

 

絶対にあってはならない行為ですので、職務中に限らず、日頃から交通ルールを守って運転を行うようにすることが大切です。

 

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