相続税の調査が行われた場合

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コラム

相続税の調査が行われた場合

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相続税の調査が行われた場合

 

相続税の調査が行われた場合、どのくらいの割合で申告内容の修正等の指摘が行われているのでしょうか

 

福岡国税局のホームページにて、調査の状況が公表されています。

 

(別表)相続税の調査実績

① 実地調査件数 489件

② 申告漏れ等の非違件数 426件

③ 非違割合 87.1%

 

出典)福岡国税局 平成24事務年度における相続税の調査の状況について

 

実地調査の件数というのは、平成22年と平成23年中に発生した相続を中心として、税務署にある資料情報を基に、下記のことが想定されるものに対して行われた調査件数です。

 

実地調査の対象者

・申告額が過少であると想定される

・申告義務があるにもかかわらず無申告となっている

 

つまり、相続税の納め漏れが想定されることが前提として行われた調査の件数です。

 

そして、驚くべきことに調査が行われた内、相続税の納め漏れの割合は87.1%と非常に高い割合となっています。

 

税務署の調査能力の高さ、情報網の広さがこの数字からも分かります。

 

以前、特別国税調査官として資産税を担当されていた方の勉強会に参加したことがあるのですが、資産税の調査官というのは、仕事に誇りをもっており、常日頃から資産税の法律の勉強は元より、実地調査の事例研究も怠らない職人気質の方が多いそうです。

 

こうした調査官の仕事に対する姿勢が、高い割合にも表れてきているのかも知れません。

 

それでは、なぜ、税務署は相続に関する各種情報を手に入れることができるのでしょうか?

 

そもそも、被相続人が亡くなったことを、どうやって把握しているのでしょうか?

 

身内や同居人の方が亡くなった場合、死亡届を市町村役場の戸籍係に死亡届を提出しなければいけません。

 

これは、戸籍法という法律により、死亡を知った日から1週間以内に提出してくださいと定められています。

 

戸籍法86条(死亡及び失踪)

「死亡の届出は、届出義務者が、死亡の事実を知った日から七日以内に、これをしなければならない。」

 

そして、市区町村役場へ死亡届が提出された後は、この死亡届の情報が税務署へ通知される仕組みになっているのです。

 

こちらも相続税法に、市町村長の義務として、通知することが明確に定められています。

 

相続税法58条(市町村長等の通知)

「市町村長その他戸籍に関する事務をつかさどる者は、死亡又は失踪に関する届書を受理したときは、当該届書に記載された事項を、当該届書を受理した日の属する月の翌月末日までにその事務所の所在地の所轄税務署長に通知しなければならない。」

 

税務署では、署内にある故人の所得税や相続税などの申告状況から、亡くなった方の財産が、相続税の基礎控除額を超える可能性があるかどうかを把握することができるのです。

 

そして、「相続税の申告義務がある可能性が高い」と思われる相続人の方に対して、相続税の申告が必要かどうかを確認する意味で「相続税のお尋ね」を送付するようにしているのです。

 

つまり、「相続税のお尋ね」は、申告義務があると思われる方を対象として送付していますので、これに回答しないということは、調査の可能性が高くなるということを意味しています。

 

また、内偵調査においても、調査官は権限により、金融機関に対して情報開示を求めることができ、約10年分の預金状況をすぐに調べることができると言われています。

 

入出金といった預金の動きだけでなく、「払い出し依頼書」の控えなども閲覧可能で、誰の筆跡により引き出されているのかも掴むことができます。

 

税務署では、こうした情報を総合的に勘案した結果、調査先を選定しているものと思われます。

 

もちろん、申告漏れの疑惑が無い場合でも、遺産総額が多いときや、署内にある情報が不足しているときは、念の為に確認するという意味で、調査が行われることもあります。

 

非違発見割合からも、資産税の実地調査では、様々な情報網を駆使して、非常に効率良く申告漏れを把握している状況が分かると思います。

 

調査によって、少なく申告していることが発覚した場合には、税務上のペナルティーも発生してしまいます。

 

「相続税のお尋ね」に対する回答は、あくまでも概要を把握するためのものですが、不必要な調査を避けるためにも、一度すべての財産を確認する良い機会だと思って、財産状況をきちんと把握してから回答するようにしましょう。

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